長い雨が上がり、晴れ間から森にふりそそぐ光のように
明るく清々しい香りを、
あなたの元へ。
私たちの暮らす町京北は、京都市の北端にある、
約9割近くが山林に囲まれた、緑がとても豊かな町です。
世界中の人々の「心の空」が、見えない霧に覆われている事を感じる今、
私たちが届けたいもの。


灯りにも似たこの言葉は、私たちが暮らす町の方言で、
「晴れる」「雨が上がる」という意味を持ちます。
朝、誰もいない林道を歩けば、降り注ぐ木漏れ日。
やわらかな、その光を作るのは、杉や檜の木々。
京北は、優良な木材の産地として昔から人々に知られ、
中でも地域を支える産業として木材は大切にされてきました。
京北の自然豊かな環境に育まれ、空へと真っ直ぐに伸びるたくさんの木々。
買い物へ向かう道路わき、子どもたちの声が響く校庭の裏、川の向こう側…、
私たちの暮らしの風景の中に自然とそこにある。
そんな、とても身近な存在の杉や檜を今回は、
製材の際に活用しきれていなかった端材に着目し、
アロマディフューザーを作成しました。
林道を歩きながら、風に揺れる葉音に思わず深呼吸をすれば、
晴れ渡る空の清々しさも感じられます。
窓を開けて見上げる「あなたの空」と、
私たちの暮らす町の上にある「空」とが、
優しい香りと共に
つながることができたなら。
こんなに嬉しいことは、ありません。

BRAND STORY ブランドストーリー
世界中が、まるで霧に覆われているような毎日。
深呼吸することも、思い通りにはいかない毎日。
そんな毎日の中、クリエイターの私達が、出来る事は何だろう?
今、この時代に何をすべきだろうか?と、ふと立ち止まり考えた時、
「やっぱり、目に見えないものを形にすることではないのか?」と
言う事が胸に浮かんできました。
それは、クリエイターが社会に提供できる唯一のサービスであり、価値基準の一つではないか?
そして、見えないものを見える形にデザインするという事は、
何のコンセプトもなく形にするのではなくて、一つのコミュニケーションツールとして
世の中へ、人々へ提供していくべきではないのか?と考えました。

では、コミュニケーションの形として、最たるものは何か?
それは、言葉だったり文字だったりします。
昨今のSNSでは、簡単に気持ちをシェアできるツールがありますが、
そのツールが増えれば増えるほど、簡単であればあるほど、
逆にその文字に依存して相手を傷つけてしまったり、自分の意図とそぐわない言葉を
使ってしまって、コミュニケーションの齟齬が言葉によって生まれてしまっています。
こんな風に逆の流れになっている事が、そもそも私たちの考える
コミュニケーションで良かったのだろうか?と考えさせられました。
本来は、このakaruの方言にもあるように、気持ちと気持ちをシェアするためのツールとして
言葉が生まれていたはずなのに、その「気持ちをシェアしよう」と言う事が、
後手に回ってしまっていて、文字が先で気持ちが後からついてくる事になってしまっているのではないか?と。
そこで、私たちが新しいコミュニケーションの形とは何だろう?と考えた時に、
私たちが暮らす京北から生まれた、この景色や文化、風土、食べ物など、
温かに育まれた気持ちをシェアするためのツールとしての「文字」を
自分たちで1から作ってみようか?という事が出発点となり、
この「京北文字」を作ってみました。

この京北文字は、言葉の意味に依存するのではなく、
このシェイプ(形)から感じ取ってもらいたいと、思っています。
「今の自分の気持ちに合った文字」としての表現に使っていただければ。
例えば「空がきれい」とか「会いたいね」などなど。
あなたの今の想いに、自由な発想に寄り添えることが出来れば幸いです。